サラ金~サラリーマン金融~について

サラ金あるいはサラリーマン金融の全盛期であったバブル前後の時代に比べて、現在の「サラリーマン金融」について正確な情報を把握している人はあまり多くないのが実情です。

そもそもサラリーマン金融は一般のサラリーマン個人に対し融資を行うことから、事業向け金融と差別化する上で使われるようになった呼称であり、利用目的自由な融資を無担保保証人無しで受けられるというもので、その気軽さから多くの人が利用しました。

しかしバブルの崩壊後、投資のために多額の融資を受けていた多くの人たちは返済困難となってしまいました。またサラリーマン金融も貸したお金が回収できなくては破産してしまう為、強引な取立てや催促が横行するようになりました。この事により世間では未だにサラ金≒闇金や法外な利息を設定してくる悪徳業者といったイメージが根強く残っています。

しかしそれらは実はあくまで過去の話。実際のサラ金と間違ったイメージのサラ金との間には大きな乖離があるのです。

目次

現在のサラ金

スーツのグッド
現在、そのイメージの悪さからサラリーマン金融と名乗る金融機関は殆どなくなりましたが、はっきり言ってしまえばサラリーマン金融というのはつまり消費者金融のことです。サラ金と同様に事業を対象とした金融機関ではなくあくまで「消費者や一般の人相手に融資を行う機関」である事から、消費者金融という名前で親しまれています。

基本的な事業内容の部分は現在も変わらず、無担保保証人無しで利用目的自由な融資を受けられる気軽さが大きなセールスポイントとなっています。ただし、昔と違うのは現在消費者金融の経営には貸金業法を中心とした法律による大きな縛りが出来た事です。

例えばバブル時代を含む1992年以前だと、サラ金は利用者に対し最大で54.75%の金利を設ける事が出来たと言われています。ですが今現在サラ金が利用者に設ける事の出来る金利は高くても20%までとなっています。これを越えた場合利用者は過払い請求が可能となるだけでなく、サラ金業者は厳しく取り締まられることになります。

またドラマや小説等でよく見た昼夜問わず鳴り響く催促の電話や貼り紙による嫌がらせ、恐喝や恫喝といった取立て行為は全て現在では法律により禁止されています。保証人でもない親族や親類に利用者がお金を借りている事を伝える行為、利用者ではない彼等にお金を請求する行為も現在では禁止されているため、サラ金が法を順守している限りありえないのでご安心を。

あなたの街の便利屋さんとしてのサラ金

電卓を持ちOKサインをする女性
貸金業法の改正により悪徳金融機関による経営が難しくなった現在、サラ金はちょっとお金が足りない時、友人や家族からお金を借りられない時に頼る事の出来る「町の便利屋さん」として広く親しまれるようになっており、日本人人口のおおよそ8人に1人は利用した事があるという統計データも出ています。

「窓口に申込に行くのは脅されないか怖い」という声があれば、無人契約機やインターネットにより申込が完結するシステムができました。「本当にちょっとだけお金が借りたい」という声があれば、一定期間内に完済する事で無利息となるサービスが生まれました。「どうしてもその日のうちにお金が借りたい」という声があれば、即日融資サービスを開始する等、これまでサラ金は消費者の声を取り入れる事でイメージの改善を行ってきました。

多くのサラ金が利用手数料無料という事から、場合によっては銀行口座の夜間や休日手数料よりサラ金の利息のほうが安く済むという理由で、サラ金を利用している人もいると言います。

サラ金と消費者金融の比較

悩んでいるカップル
結論から言うと、呼び方が変わっただけで中身はほとんど同じものです。ご紹介しているプロミスやアコムもこれに当てはまります。

当時はサラリーマンを対象にした業者が多かったので、「サラ金」という呼称が広まっていました。しかしそのうち女性や自営業者の契約も多くなり、「消費者金融」という名称が使われ始めました。

ただ、以前までの高金利や取り立て等により、「サラ金」という言葉の印象が今でも非常に悪いのです。サラ金のイメージを払拭するために、10年以上前の貸金業協会会長が「サラ金」と呼ばないことを求める会長声明を出したりしているくらい、サラ金の悪いイメージは今でも根強く残っています。

そういった背景から、現在では消費者金融と呼ばれることが普通になっています。ただ、法的な用語にそういったものはありません。

サラ金と銀行の比較

銀行とサラ金はまったく異なるものです。当時の銀行は事業主の多額の融資を行い、サラ金は少額の融資と分かれていました。少額の融資はもともとの金利が高く、まだ法整備も整っていなかったので、利息で膨大になってしまった借金を返済できない人が続出していました。

しかし近年になるにつれ法整備が進んだことで、利用者は払い過ぎた利息分をサラ金各社に請求するようになりました。いわゆる過払い金ですね。これによってサラ金業界全体の経営が不安定になっていきました。

それにどう対応したのかというと、サラ金各社は銀行のグループになりました。これによってサラ金は経営が安定して、銀行はサラ金のノウハウを一部取り入れるようになりました。

その頃から、銀行も少額の融資つまり個人向け融資をするようになりました。「銀行カードローン」の始まりです。

サラ金と銀行のカードローンの比較

比較する女性
銀行カードローンが参入してきたことによって、キャッシング業界には大きく分けて「サラ金のカードローン」と「銀行のカードローン」の2つが現在主流となっています。この2つの違いを簡単に言うと、「金利」と「借入限度額」、そして「審査」の3項目の違いがあります。

金利・借入限度額の比較

サラ金と銀行のカードローンの基本情報を見比べればわかりますが、基本的に銀行の方が低金利です。サラ金が年4.5~18.0%程度だとしたら、銀行は年4%~14%程度は一般的な金利です。

下限を見ると「あまり変わらないじゃないか」と思うかもしれませんが、少額のキャッシングで適用される金利は、ほとんどの場合金利の上限が適用されます。なぜなぜそれは、限度額によって金利が決まっているからです。

限度額も基本的に銀行の方が高いのですが、少額の融資が基本となっているカードローンは限度額が100万円以上になることがあまりありません。初めての利用者は10~50万円程度の借入限度額が目一杯といったところでしょう。そして金利は、限度額が100万円以上にならないと下がらないのです。

ですから、単純な金利の低さで言えば銀行一択なのですが、もう1つ問題があります。

審査の比較

審査の難易度で言うと、銀行よりもサラ金の方が審査通過率は高いです。サラ金が40%~50%程度だとしたら、銀行は20~30%程度といったところです。サラ金の審査通過率は公式ホームページ内のIR情報等で紹介されています。

基本的に金利が低い方が審査に通りづらいようになっています。同じサラ金、同じ銀行でも、金利やその他基準の差で審査に通らないこともあります。

そのようなこともあって、審査スピードはサラ金の方が格段に早いです。今や大手のサラ金はそのほとんどが「最短30分審査」「最短1時間融資」が可能になっています。最近ではメガバンクの銀行カードローンも最短30分審査が可能になってきました。

サラ金でお金を借りるときは総量規制に気をつけよう

給料
サラ金でまとまったお金を借りようと検討している方は、この部分をよく見てください。

サラ金でお金を借りる場合、年収の3分の1をこえる借入は制限される「総量規制」があります。これをこえて借入希望の申込をしてしまうと、限度額をその範囲内まで下げられるか、審査落ちしてしまうので注意が必要です。

例えば年収360万円のAさんがいたとします。Aさんが借りられる金額は360万円の3分の1なので、120万円までがサラ金で借りられる金額ということになります。

またここで言う借入は1社の話だけでなく、サラ金でのすべてのキャッシングが該当します。つまり1社から120万円借りても3社から40万円ずつ借りても、それ以上借りてサラ金地獄に陥らないようにできているというわけです。

申込条件にある「安定した収入」とは?

少額キャッシングを利用する場合は、各カードローンの申込条件に必ず「安定した収入」が入っています。この安定した収入がいまいちよくわからないという方が多いので、その解説をさせていただきます。

サラ金と呼ばれるくらいですから「年収の多さ」が重要なのかと思いますが、実際には「毎月一定の継続した収入」があることが一番重要です。そのためOLや主婦、学生アルバイトであっても、毎月収入があれば審査に通ることができる可能性は十分にあります。

逆に言えば、収入がまったくない専業主婦や無職の方は審査に通るのは難しくなります。サラ金は現時点での収入で判断するので、申し込む場合はある程度の勤務経歴がある状態で申し込むことをおすすめします。