スロットしたさにサラ金で借りたお金が300万円になっていた話


始めに言っておきます。ギャンブルは絶対にしない方がいい。どれだけやったとしても大半の人は最終的な収支がマイナスになるようにできているからです。これはどのギャンブルでも同じです。僕の場合はそれがたまたまスロットだった。

中には「いや俺は勝ってるから。雑魚乙(笑)」と調子にのる人もいますが、僕を含めギャンブルで生計を立てている人なんていませんでした。

もし趣味でやるにしてもサラ金でお金を借りてまでするものではありません。そこまでいったらもはや中毒です。今すぐにスロットから離れなくちゃいけない。

毎月遊びに使う金額を最初から決めていればこんなことにならなかったのになあと、本当に今でも後悔しています。

  • 年齢:26歳
  • 性別:男性
  • 借入時期:2011年8月頃~2016年2月頃
  • 借入総額:300万円
  • 借入の目的:ギャンブル(スロット)
  • 借入先のサラ金:大手サラ金2社、銀行カードローン1社

目次

きっかけは昔の友人とばったり会ったところから

一番最初にスロットをやり始めたのは、忘れもしない大学3年の夏でした。

大学に通った皆さんならよく知っていると思いますが、大学は何かしらの活動をしていない限りとてつもなく時間が余ります。意識の高い学生たちは、インターンに行ったり海外旅行をしたり資格取得の勉強をしていたりした気がします。

一方、僕はといえば遠出をすることもなく、ただただ時間だけをもてあましていました。学生らしいことは何をするわけでもなく、週に3,4日程度はファミレスのキッチンのアルバイトをしていました。

僕は大学入学と同時に福島から上京して、一人暮らしをしていました。家賃や通信費は親が仕送りをしてくれていたのですが、アルバイト代は50万円くらい貯金をしてからはわりと浪費していました。

就職活動をするやる気があるわけでもなく、旅行に行くほどの余裕があるわけでもなく、大学が休みなのは嬉しかったですがアルバイト以外の時間は、いつもだいたい同じ場所をぶらぶらしたり家に籠ってゲームしたりネットサーフィンしたりの毎日を過ごしていました。

あの日もそんな風に暇でぶらぶら歩いていたんです。奇遇にも同じく上京していた中学時代の同級生とばったり会って、お互い暇だから飯でも食べようって流れになって近場の居酒屋へ行きました。

スロットの始まりは暇つぶしと楽しさ

昔話が盛り上がって酒も進んでお互いがそこそこ酔っぱらってきたところで、最近の話題になりました。当然僕は暇で仕方がなかったので「まじ何もしてねえ、家とバイト先の往復してるただのフリーターだわ」みたいな答えを言ったと思います。

それを聞いた友人は嬉しそうにこう話し始めたんです。「暇してんの?だったらスロットやりゃいいじゃん。アルバイトするよりもはるかに時給が良いよ!俺なんか働いてないけど月収10万くらいあるし、今日も8千円勝ってきた帰りだ(笑)」

僕も結構酔っぱらっていたので調子に乗ってしまい、「まじかよ!暇で仕方ないからスロット教えてくれない?」と答えてしまったんです。素面ならギャンブルはしない方が良いってわかっているのにノリと勢いに任せてしまいました。

すると「じゃあ今から軽く打ちに行く?やったことないなら、ちょっとだけ打ってみようよ」と誘われたので、二つ返事で了承してしまいました。居酒屋を出てそのまますぐそばの〇ハンへ行きました。あの頃はパチスロ店の騒音が嫌だったのにな、止めておけばよかったなとずっと思っています。

その日は本当に体験だけして、次の日から予定を合わせて朝から行くようになりました。人間の順応力ってすごいもので、嫌だと思っていた騒音も3回同じ店に行けば、実家のような安心感を覚えるようになってしまっていました。

最初の方は友人も合わせてくれたのか2スロや5スロで勝ったり負けたりして楽しんでいたのですが、初めて2週間くらいで友人がたまにやっているという20スロに手を出してみました。

レートを上げて歯車が狂い始め、サラ金に初めて手を出す

「新しいオモチャ」と同じようにスロットが楽しいと思い始めていた僕は、余った時間でパチスロ本を見ては勉強していました。今覚えば「そんなことよりも勉強すべきことが山ほどあるだろ」と当時の自分を説教したくなります。初めて20スロに行ったのはそんなちょっと自信がついた頃だったんです。

結論から言うと、僕らは約12万円の大勝でした。僕は8万円、友人は4万円の回収でした。初めての大勝と友人よりも勝てたという事実は、僕がスロットに味を占めるには十分すぎるほどの快楽でした。

その後は5スロと20スロを日によって変えていましたが、だんだんと20スロの方がメインになっていったのを覚えています。友人の方が回収率が高かったので、僕は知らず知らずのうちにお金を使い込んでいきました。

また、友人が予定のある時は1人でもスロットを打ちに行くようになりました。ちょっとした常連になって、おじさんと知り合いになったりして喜んでいましたが、スロット店からすれば良い金づるの1人に過ぎません。

夏季休暇も後半にさしかけていましたが、僕の休日は朝からスロット点に入り浸り、空腹が限界を迎える夕方あたりに店を出る。そしてコンビニでパチスロ本を2,3時間も立ち読みして帰って寝るというひどい生活でした。

ファミレスのアルバイトだったのでまかないで浮いた分の食費もスロットに回して、それでもお金が足りず。一時は親の仕送りにも手を出しかけましたが、「バレたら終わる」という考えと、僕の最後の理性がそれを留めました。

しかしすでにおかしくなっていた僕はついにサラ金に手を出してしまいます。

初めて利用したのは大手サラ金P社で、金利は年18.0%の借入限度額20万円で契約することができていました。すぐ近くの自動契約コーナーで申込をしましたが、ネットで見た通り本当に審査が30分程度で完了して驚いたのを覚えています。

夏季休暇も終わり徐々に就活ムードが広がるなか僕は

夏季休暇が終わっても僕はスロットのことばかり考えて行動していました。スロットを教えてくれた友人は専門学生で就活が本格的に始まり、顔を合わせる機会も徐々に減っていきました。

今までは友人と一緒に行けば友人が店を出るタイミングに合わせていましたが、僕1人になってからは大学が終わってアルバイトが無い日はスロット店に直行。アルバイトがある日は、終わってから家のパソコンで情報収集をしたりしていました。

それまでは模範的な学生で単位も落とさずに順調でしたが、その頃からいくつかの授業をさぼってはスロット店へ足を運んでいました。「ハイエナ」といって、ある程度回転した台があれば当たりがでやすくなるのでラッキー。そんなことばかり考えていました。

そうこうしているうちにすぐ大学3年の期末試験がやってきました。上京してきたので地元や大学にはあまり友人がおらず、さらに出席もまばらになっていた僕は、期末試験でいくつも単位を落としました。

「さすがにやばい」と思い、2,3週間はスロット店に行かないよう頑張りました。けれど試験が終わって冬季休暇に入ると、時間が余って猛烈にスロットが打ちたくなるんです。「単位は落としたけど、4年でこれくらいとれば普通に卒業もできる」そんな悪魔の囁きが僕の脳裏に響きます。

キャッシングの方はアルバイト代で毎月最低返済額は振り込んでいましたが、P社から「限度額を増額することができます」と知らせをうけてすぐに増額。最大50万円まで借りられるようになりました。

そしてこの頃から返済が延滞するようになっていきます。やばいと頭ではわかっていながら、僕は大手サラ金A社にもキャッシングの申し込みをしてしまっていました。

安易な気持ちで申込をしましたが、A社も審査に通ることができました。金利は年18.0%で最初の借入限度額は確か30万円だったと思います。

かろうじて大学を卒業し就職したもののスロットはやめられず…

その後は紆余曲折ありましたが、大学を無事卒業してITベンチャーに就職することができました。大手企業に就職したかったはずなのに、スロットのことにかまけてギリギリまで就活をしなかったために、後のブラック企業に入ってしまったのです。

結果、スロットは社会人になってもやめられませんでした。朝は比較的遅いのですが平日は終電間際まで働かされてアルバイトよりも稼ぎは良くなりましたが、その分休日にどんどんつぎ込み文字通り給料を溶かしていました。

新社会人でしたが、サラ金P社とA社を合わせた借入限度額は100万円をこえていました。

社会人になって半年くらい経った頃でしょうか。僕は給料の3分の2以上を1日のスロットで溶かしてしまいました。もう金銭感覚がおかしくなっていたんです。勢いに任せて当時メインバンクにしていた銀行カードローンに申込をします。

そしたら金利14.6%の借入限度額50万円で契約できてしまいました。キャッシングの合計は150万円。もう数十万で年収の半分に迫っていました。

その頃からスロット以外の浪費癖も激しくなり、返済の延滞も続くようになっていきます。3社も借りているので1度返済を延滞すれば一気に遅延損害金が発生して借金が積み重なっていきました。

スロット中毒者の最後は自己破産で会社を退職

もう皆さんわかるとは思いますが、最後は自己破産をしました。

スロットにハマっていることが会社の同僚に知られてしまい、そこから上司に伝わりました。そこで叱責されてようやく自分がおかしいことに気づいたんです。

しかし時すでに遅し。その時にはキャッシング残高は約300万円まで膨れ上がり、僕個人ではどうにもならない金額でした。いろいろ調べて「もう自己破産するしかない」と決意しました。

上司にも伝えて僕は退職願を提出。自己破産の手続きは意外と早く進み、4か月程度で話がつきました。差し押さえられるような財産は装飾品以外ほぼなく、思ったよりもあっさり終わったのを覚えています。

そして現在は地元に帰ってフリーターをしながら就活中です。両親にも正直に話してたくさん叱られましたが、暖かく迎えてくれました。

これを読んでくれた皆さん、もし学生がいればギャンブルには手を出さないでください。

僕から伝えられることは以上です、ありがとうございました。

サラ金の審査についてはこちらを参考にしてください。⇒審査に落ちた方も大丈夫!審査の甘いサラ金についてご紹介